ブロックチェーンの仕事 2017 10 8

書名 ブロックチェーン入門
著者 森川 夢佑斗  ベスト新書

 世の中、AIコンピューターの出現で、
仕事が奪われると言っていますが、
その前に、ブロックチェーンの出現で、
多くの仕事がなくなるかもしれません。
 経済評論家の高橋洋一氏が書いていましたが、
不動産登記の仕事は、ブロックチェーンが代行できるというのです。
 ブロックチェーンとは、適切な日本語訳がありませんが、
ここでは、分散型共有記帳システムとしましょう。
 分散型共有記帳を人力で行えば、今の不動産登記制度でしょうが、
分散型共有記帳をコンピューターで行えば、
ブロックチェーンによる不動産登記システムとなります。
 今の世の中、「B2C」から「C2C」の時代へ移行しつつあると言われます。
「B2C」とは、「Business to Consumer」のことで、
「C2C」とは、「Consumer to Consumer」のことです。
 しかしながら、現在の「C2C」は、
疑似的なもので、本物ではありません。
 商品が、消費者から別の消費者へ移行すると言っても、
間に仲介企業が入って、手数料を徴収していませんか。
 この仲介企業の部分をブロックチェーンで行えば、
本物の「C2C」になります。
 ブロックチェーンは、消費者革命を引き起こし、企業を消滅させる可能性を秘めています。
もちろん、企業は、ブロックチェーン・システムの一部となって残ります。
 もはや、企業が大儲けをして、消費者が損をする時代は終わるのです。
消費者が、ブロックチェーン・システムを使って、企業をコントロールする時代がやってくるでしょう。
 そういうわけで、ブロックチェーンというと、
ビットコインのような暗号通貨を連想しますが、
実は、ビットコインは、ブロックチェーンの成果の「ほんの一部」に過ぎないのです。
 多くの人は、AIコンピューターの出現に脅威を感じていますが、
本当に脅威を感じるべきものは、ブロックチェーンの出現です。
 私は、「ブロックチェーンは、21世紀最大級の発明になる」と書きましたが、
これで、その意味が、だいたい見当がついたでしょう。
 もちろん、ブロックチェーンにも弱点があります。
それは、量子コンピューターの出現です。
 量子コンピューターは、現在のコンピューターの「1億倍」の速度がありますので、
ブロックチェーンが作る「鉄壁の守り」を破壊できる可能性があります。

Annealing 焼きなまし(焼鈍) 2017 8 13

 「焼鈍」とは、工業系の人たちは、よく知っている言葉でしょうが、
普通の人は、あまり知らない言葉でしょう。
 ちょうどよい説明はないかと、インターネットを見ていたら、
株式会社セイショーのホームページに、ちょうどよい説明がありました。
 焼鈍(焼きなまし)とは、
鋼を適当な温度に加熱して、
その温度に一定時間保持した後に、
除冷していく処理を言います。
焼きなましは、内部応力の除去、硬さの低下、加工性の向上などの効果があります。
(引用、以上)
 実は、コンピュータの世界でも、
「アニーリング」という言葉が使われます。
つまり、「量子アニーリング」コンピュータのことです。

書名 量子コンピュータが人工知能を加速する
著者 西森 秀稔  大関 真之  日経BP社

 量子コンピュータというと、
「夢の技術」と言われていましたが、
カナダの新興企業が、あっという間に実用化して、商業化してしまいました。
それが、「量子アニーリング」コンピュータです。
 従来、量子コンピュータというと、
「量子回路式」のことだったのですが、
著者たちが提案したものが、
「量子アニーリング方式」というものです。
 「量子回路式」は、汎用のコンピュータを目指していたのに対して、
「量子アニーリング方式」は、特定の分野に特化しています。
 どういう分野かというと、わかりにくいかと思いますが、
「組み合わせ最適化問題」という分野です。
 そういうわけで、従来の「量子回路式」を支持する学派からは、
「量子アニーリング方式」は、量子コンピュータとは言えないという批判がありましたが、
今では、量子コンピュータとして認められるようになっています。
 アメリカの「量子コンピュータ業界」では、
「量子アニーリング方式」が盛り上がっていると言われます。
 ところで、なぜ、「量子アニーリング方式」が、人工知能を加速するかというと、
「量子アニーリング方式」は、「組み合わせ最適化問題」に特化しているからです。
 この「組み合わせ最適化問題」は、
正に人工知能(AI)がチャレンジしている分野と言えるでしょう。
 さて、「量子アニーリング方式」コンピュータの写真や図面を見ると、
多くの人は、「これは、コンピュータではなく、実験装置のようなものだ」と思うでしょう。
 しかし、現実には、実用化され、商業化もされ、
有名企業にも納品されています。
 とにかく、「量子アニーリング方式」が、
コンピュータ業界に旋風を引き起こしていることには間違いありません。
 一般的なコンピュータに比べて、
この新型コンピュータは、「絶対零度」を使うことが特徴的でしょうか。
 マイナス273度という超低温において、
常識では考えられない現象が起こります。
 たとえば、超電導現象(超伝導)があります。
あるいは、「超流動」現象があるでしょう。
その他に、「スピン」の共存(重ね合わせ)でしょうか。
つまり、量子的に存在するということです。
 電子というものは、回転の性質を持っています。
これを「上向きのスピン」と「下向きのスピン」と言います。
普通は、この二つのどちらかの状態にあります。
 ところが、「絶対零度」まで冷やすと、
横方向からの磁場をかけることによって、
「上向きのスピン」と「下向きのスピン」が重なり合って存在するという状態になります。
これを利用したのが、「量子アニーリング方式」です。
 なんとなく、写真や図面では、
「冷却装置」という実験装置を作ったように見えますが、
これが、人工知能を加速させることは間違いないでしょう。
 多くの日本人には、「量子アニーリング・コンピュータ」というと、
何のことだか、さっぱり、わからないでしょうが、
「焼鈍コンピュータ」ならば、「和風」で、親近感がわくでしょう。
(注)
 この文章は、朝、起きたばかりで、
眠たい目をこすりながら書いたので、
間違いや説明不足があるかもしれませんので、
専門家の方が補ってくださることを期待します。






































































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